航空会社のポイントサービス

航空会社のポイントサービス

航空会社で行っているポイントのようなものがマイレージサービスです。搭乗距離に比例したポイントがつくため、利用ポイントの点数は「マイル」と呼ばれています。「マイル」は陸上のマイル1609メートルではなく、海里の1852メートルです。マイレージの意味としては、マイルで計った距離を意味していますが、実際のマイレージサービスで貯まるのは、運行距離1マイルあたりポイントで1マイルが貯まるということではありません。

最初に日本でマイレージサービスを始めたのはアメリカ系の航空会社が1995年頃からスタートしています。日本の航空会社がマイレージサービスを導入し始めたのは1997年頃からです。世界で初めてマイレージサービス提供をしたのはアメリカン航空です。1981年5月1日からサービスをはじめた「AAdvantage」(アドバンテージ・プログラム)で、1年間で100万人の会員を獲得して大成功を収めました。

マイレージの広がり

アメリカン航空アドバンテージ・プログラムの大成功を見て、多くの北米航空会社が競ってマイレージサービスの導入を開始しました。1990年代に入ると、競争の激化によるコスト削減の一環として欧米とアジア圏の航空会社との航空会社同士の連合(アライアンス)の締結や提携が活発化していき、コードシェア便の導入や運行機材の共用などが相次いでいきました。これに併せて、マイレージサービスを共通化する動きが見られるようになりました。

さらにマイレージサービスへの入会時のマイル付与(ウェルカムマイル)や、レンタカー利用、ホテル宿泊、食事、買い物、提携クレジットカードでの支払い使用でもマイルを付与するなど多角的なサービスへと変貌していき、提携会社の間で相互にポイントを交換する仕組みも現れています。

日本でのマイレージ導入

日本でのマイレージサービスの本格的な導入はその当時の航空会社大手の3社、日本航空、全日空、日本エアシステムが導入した1997年(平成9年)です。これに先立つ前にかなり前から国際路線を飛行機を飛ばしていた日本航空では、1983年(昭和58年)にアメリカで「JALマイレージバンクUSA」を発足させていました。

1993年(平成5年)から北米地区で「JALスカイプラス」として、さらに1996年(平成8年)10月から日本地区で国際線へのマイル付与が開始されてきました。常顧客組織として、日本航空がすでに1970年(昭和45年)から「JALグローバルクラブ」を組織してサービスを提供してきていますが、マイレージサービスは加入者の限定を行わない顧客サービスになっているため、日本国内でのマイレージサービスは後発と言えます。

現在の大手航空会社のマイレージサービスとして、日本航空はJALマイレージバンク (JMB)、全日本空輸はANAマイレージクラブ (AMC) をそれぞれ提供しています。新規航空会社である北海道国際航空やスターフライヤーも独自のマイレージサービスを導入しています。

マイレージサービスを受けるには、当たり前ですが会員登録が必要です。会員登録をすると、会員番号が割り振られたカードが発行されます。会員カードを作成しておけば、航空券の購入する際に、住所や氏名といったことを登録する手間が省けるので、マイル(ポイント)を貯めるつもりがなくても入会しておけば便利です。クレジット機能付カードをつくる場合には、マイレージ会員の会費は有料となることが多くなっています。

一般的なポイントサービスの場合と同じ様に、マイレージサービスでもポイントが累積されていきますが、ポイントのことをマイレージサービスでは「マイル」と呼んでいます。よって、ポイント加算のことを「マイルを貯める」といい、ポイント使用のことを「マイルを使う」と言います。

マイルを貯めよう

搭乗手続きの際には会員カード提示をするか、予約した時に顧客番号を伝えることによって、顧客の搭乗を確認します。もし、搭乗時にカードを提示しなかった場合でも、搭乗確認できる書類(搭乗券の半券の原本と航空券番号の写し)をマイレージサービス提供元に送付すると、事後登録することができます。

実際の搭乗が確認できると、その空路の飛行距離に応じたマイルを付与するのが基本になっています。発券した時の座席クラスや適用運賃に応じてもマイルの増減があります。航空会社によってルールは違いますが、エコノミークラス普通運賃を基準とすると、ビジネスクラスやファーストクラスには25~200%のマイル数が追加加算されます。逆に団体や格安航空券による搭乗に関しては標準より少ないマイル数(例:70%など)になったり、マイルそのものがつかないこともあります。

閑散期や同路線への他社が参入してきた時などは、期間限定でマイルが追加されるキャンペーンも行われます。

航空会社側の責任からり、搭乗する予定の航空機のシート配置の変更や装備故障などによって、本来得られるサービスが得られなくなった場合(例えばダブルブッキングや代替機への変更、座席オーディオシステムの故障など)は、現金・クーポンによる払い戻しでなくマイルの加算による補償が行われることもあります。

また1年間の間にに搭乗距離や回数が多かった顧客に対しては、翌年度にかけて「上級会員」として様々な優遇が行われます。例えば翌年からボーナスマイルの追加加算、空席待ち・チェックインや搭乗、手荷物の引渡を優先でしてくれたり、手荷物重量の優遇や座席のアップグレード。そして空港ラウンジの利用などの特典が与えられます。

搭乗した航空会社と異なる航空会社へのマイル加算(A社の便に搭乗して、そのマイルをB社のマイルへ加算すること)が可能なこともあります。マイル換算率は航空会社・搭乗クラス・区間・正規運賃かどうかなどによって異なっているので、どれだけのマイルが加算されるかは事前に航空会社に問い合わせるのが確実です。手続きはチェックイン時に申し出る(B社のカードを提示)程度ですが、その場合のマイルの加算には通常数ヶ月かかります。

マイルを使うとき

マイルを使用する手段は、「無料航空券との引き換え」か「座席クラスの1クラスアップグレード」として使用します。航空券を取得のための基準マイルは、地域間で決まっています。地域は、東アジアと北アメリカ間、北アメリカ内など大まかな区分になっている場合が多くなっています。

通常、マイル引き換えによる航空券予約には座席数制限があります。そのため、マイルとの引き換えは通常のお金を支払って予約する座席よりも割り当てられる座席数の優先順位が低くなっているため、特に混雑時期や人気のある路線では予約が入れにくくなっています。

そこで通常必要なマイル数よりも追加でマイルを増やして交換することで、有償予約と同じ程度で比較的座席数制限をうけにくい、優先順位が高い予約を可能とするシステムを実施している航空会社もあります。

また、購入したエコノミークラスからビジネスクラスへ、または購入したビジネスクラスをファーストクラスへと座席クラスのアップグレードをするだけでのマイル使用もできます。購入したエコノミークラスからファーストクラスへのアップグレードは出来ません。無料航空券の発券に際しては、発券手数料や諸税(空港利用料など)を支払うことが必要な場合もあります。特に国際線の場合では、無料航空券の場合でも何らかの支払いを伴うケースがあります。

航空券との交換までマイルがたまらない場合には、低額の商品やサービスチケットとしてマイルとの交換を選択できるケースも増えています。